圧迫骨折による腰痛

圧迫骨折による腰痛 70代 男性 会社役員

初回時の状況

昨日階段を踏み外して左の尻もちをついた時に腰をひねってから腰痛があり、それから立ち上がり動作で痛みが誘発される。 30年前に似たように痛めた時はカイロプラクティックを受けて一発で治ったので今回もアジャストして治して欲しいとお一人で歩いて来院された。 ただし腰をひねってからの便秘、排尿障害があり、以前からの企図振戦の所見もあるがどれも病院は受診していない。

検査・カイロ整体・経過

アライメント検査で第1腰椎が明確に隆起しており、左のSLRで腰痛が誘発される。 仰臥位では膝を立てている方が腰を楽にして寝ていられる。 デルマトーム及びマイオトームは異常なし。 以上から、第1腰椎に骨折などの器質的な障害が発生しており、さらに腸腰筋の過緊張が必要以上に体幹屈曲を誘発して障害部位への負荷を増大していると考えた。 障害部位への負担軽減を目的に第1腰椎以外へのモビリゼーションと腸腰筋のカウンターストレインを行い、体幹屈曲をしない立ち上がり方をお伝えしたところ、立ち上がり動作では全く痛まずに立ち上がれるようになった。しかし、必ず病院に行くように伝えた。 翌日、病院でレントゲン及びCTの検査を行って頂いたところ腰椎の圧迫骨折と診断され、障害部位への施術は厳禁な状態であった。

成田 俊輔

コメント

今回のように患者様が希望されても施術をしてはいけない場合がありますが、その鑑別ができずにそのまま手技を行い悪化させてしまうケースもあるそうです。 施術禁忌部位を避けつつトータルのバランスを取れた良いケースでした。

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