takenaka

私は現在、都内のジャズクラブやライブハウスでシンガー、エンターテイナーをしています。その他、様々各地で開催されるイベントにも出演しています。
いわばステージプロフェッショナルです。
もともと私は劇団俳優座という劇団の出身なので、芝居でキャリアをスタートしました。
芝居ではリラックスや体のことを徹底的に意識させられますので、その当時から体と心が大きく繋がっているという意識は強く持っていました。
シンガーに転向した後も身体への意識は衰えずに、むしろ常にセンターでステージに立つことにより、ますます重要なものだと確信するようになりました。

イチロー選手らのようなスポーツマン、アスリート、バレリーナなどのダンサーの方々は体がメインの仕事であるので、もともと私の周囲もでもこの意識は非常に高いように思います。
一方、歌や音楽は一見すると文化系にも見えますが、実際には特に歌は全身運動です。ただ、スポーツマンのようにダイレクトには必要性が見えにくいために、まだまだ意識の高い方はスポーツ分野と比べて少ないかもしれません。
音楽にもアレキサンダーテクニックなど様々な方法がありますし、ヨガ、ストレッチ等もあります。ですが、歌や音楽にはアスリート以上の意識がより不可欠だと感じています。

私はその壁にぶつかって悩んでいた時に、目黒でIZUMIカイロプラクティックを開院されている泉山先生と、ふとしたタイミングで出会うことができました。
人の身体の問題は当然ですが一人ひとり違います。元来、私は緊張体質で、屈筋系が強く働いてしまう傾向があるのですが、パフォーマンスや歌には確実に伸筋系が必要です。
また、先述しましたが、体と心は密接につながっているため、自律神経のバランスも非常に大切です。特に歌は体そのものが楽器のようなものなので顕著に精神状態がパフォーマンスに影響します。
こうしたことを自分のみで解決するのは困難です。

長年、自分が自分として生まれてきたがために、微細な身体の癖に気づき、修正を独力で行うのはさらに難しいと感じています。
しっかりと教育を受けたカイロプラクターの方々にはたくさんの知識、研究、多くの臨床経験によって、個々人の違いや、その人が必要としていることを肌で知っていらっしゃいます。私自身も泉山先生に必要な旨を要望しました。そして、それを受け入れて様々な提案をしていただき、オーダーメイドのメニューを作成していただきました。
今は自分の感覚とどこが今日はずれているのかが分かったり、コントロールもだんだんとできるようになりました。

パフォーマンスは独特なものなので、デスクワークなどの作業が続いた後はそれを修正して本番に臨む必要があります。
また、一つのメニューが完成したら終わりではなく体は常に季節や年齢含め変化していくので泉山先生に、より変化に対応しつつ、進化できるよう相談すると、必ず新しく研究してメニューに組み込んでくださいます。
もちろんカイロは医療の一環として非常に有効なものだと思います。
ただ、私のようなシンガーの場合、日常生活に支障がなくてもパフォーマンスを追求するためにはオリンピック選手並みの身体への意識が、のちの大きな財産となり差を生むと考えています。
実際、以前よりもアスリートの方だけでなく、私の周囲の歌や音楽家にもカイロの重要性を感じている人は増えてきていると思いますので、ぜひこの流れが大きくなってほしいと思っています。

唯一の懸念は日本はアメリカと違って保険がきかないので、そうしたケアを音楽家が日常的に受けるには経済的な負担が大きく、それにより興味はあっても施術を受けられない場合もあるのが現実です。
ぜひこの点はカイロ、音楽家、双方にとって有益なので改善を望みたいと思っております。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA